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2010年 05月 12日
百年「と」ソローキン
出張早稲田文学~吉祥寺ゼミナール ウラジミール・ソローキンを読む~ 市川真人×望月哲男×松下隆志×貝澤哉 「テクストは紙の上のインクの染みにすぎない」と断じ、現代ロシア文学を代表するウラジミール・ソローキンの、20世紀最後の長篇小説・『青脂』の全貌の一部が、『早稲田文学 3号』(2010年)でついに日本語で読めるようになった。ようやく垣間見ることができた『青脂』は、ソローキンらしく脱構築的な作品でありながら、文学を再構築することへの意志もあらわな、ゼロ年代以降のソローキンと世界文学を予感させる作品でもある。奇怪・奇天烈・痛快な小説『青脂』を手がかりに、ソローキンの仕事を捉えるとともに、10年代に突入した現在、彼が、ロシア文学が、そして世界文学がどこに向っているのか探る。 ウラジミール・ソローキン…1955年、ロシアに生まれる。70年代後半からイリヤ・カバコフらのコンセプチュアル・アートに関わり、85年にパリで最初の小説『行列』を発表。90年代に入って、『愛』『ロマン』(共に国書刊行会より邦訳)などを続々と発表するも、本国ロシアではその暴力性とスカトロジーなど過激な作風のため容易に出版されなかった。1999年、文学実験の総決算とも言える『青脂』を発表。同作は『早稲田文学3』に、冒頭1/3が翻訳掲載された。続く訳出と新作が待たれる、現代ロシアを代表するポストモダニズム作家の一人である。 市川真人…1971年生まれ。雑誌「早稲田文学」プランナー/ディレクター。早稲田大学ほかで教壇に立つほか、TBS「王様のブランチ」にブックコメンテータを務め、批評ユニット「前田塁」としては文学を軸にスポーツやギャンブルから社会分析やメディア論までを論じる。おもな著作に『小説の設計図(メカ二クス)』、『紙の本が亡びるとき?』など。 望月哲男…1951年生まれ。北海道大学スラブ研究センター教授。ロシア文化論を専門。主な翻訳に『ドストエフスキーの詩学』、ソローキン『ロマンⅠ・Ⅱ』など、2008年にトルストイ『アンナ・カレーニナ』の新訳を手掛ける。2010年、ソローキン『青脂』の翻訳を松下隆志と共同で開始する。 松下隆志…1984年生まれ。北海道大学院生。論文に「脱構築から再構築へ ウラジミール・ソローキンのゼロ年代の創作をめぐって」がある。 貝澤哉…1963年東京生まれ。早稲田大学文学学術院教授。著作に『引き裂かれた祝祭--バフチン・ナボコフ・ロシア文化』(2008)、訳書にイーゴリ・ゴロムシトク『全体主義芸術』)など。運営委員として雑誌「早稲田文学」に携わる。 6月12日(土)14:00~16:00(受付開始 13:30) 予約開始日:5月15日(土)11:00より受付開始 チケット代:1500円 *早稲田文学3号ご購入の方は1300円となります。 『青脂』のレジュメ付です。事前に読んでいなくてもぜひご参加下さい。ただし、読んでいたほうがよりおもしろいです! 百年HPにもアップしてあります。ソローキンについてのイベントをする機会はそうそうないと思います。しかも望月さんと松下さんは北海道からいらっしゃいます。ぜひぜひご参加下さい!予約は今週土曜日からです。 「吉祥寺ゼミナール」というのは、そのままですが、大学のゼミっぽくやれたら面白そうだなと思って。大学を卒業するとゼミのほどよい緊張感(というのが僕のところにあった)が懐かしいのと、先生/生徒、教える/教えられる、という関係がなくなり、対等の立場で議論できるところがよかったなと思って。 昨日は、家の油だらけの換気扇を掃除し、シネマライズで『プレシャス』、ラフォーレでチェルフィッチュの舞台を観た。阿部和重『ピストルズ』を読み始めた。 『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』のケンタ役の松田翔太が出演しているということで月9をみた。先が気にならない。
by 100hyakunen
| 2010-05-12 23:15
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